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2007年9月

2007年9月10日 (月)

ヤングタウン土曜日9月8日放送分。

「このコーナーは、消極的なお父さんだったり食べた食器をお風呂に持っていったりしてしまうお姉さんのようなアンポンタンな道重さゆみちゃんの家族のように、アンポンタンな家族の行動や言動をリスナーのみなさんから送ってもらうコーナーです。そして、道重親方にはそれがどれくらいアンポンタンなのか、横綱、大関、関脇、小結、幕下の5段階のアホ番付をしてもらいます」

レギュラー抜擢3ヶ月目にして、ついに道重さゆみのコーナーが新設された。その名も「道重親方のコーナー」。山口県の実家に帰って少しだけ顔にお肉がついてしまったさゆをさんまがからかって親方と呼んだところ、はじめは嫌がっていたものの、あえてこれにのっかっていくという勝負に出て、自らオープニングで「道重親方です」、エンディングでは「ごっつぁん。道重さゆみでした」、番組中でも「モンゴルに帰します」などとやって、さんまやショージも笑わせた。普通のアイドルならば絶対に嫌がってやらないことだし、当初は高橋愛も「何を言いますか!」「女の子ですよ!」と怒っていたものの、最近はさゆ本人が覚悟を決めてやり切っているため、むしろこれを盛り立てるように一緒になって笑っている。清純で天然なさゆみんのイメージを壊されたくないヲタの中にはこれに対して強い反感を抱いている人もいるようだが、ヤンタンのリスナーには番組が明るく面白くなったと好評のようだ。

さんまのトークにはセクハラ的メンタリティーによる妄想の部分が大きいがこれに対して不快感を覚えるか、どうしようもねえなあと割り切って楽しんでしまうかがこの番組を聴くにあたっての大きな分かれ目になると思う。若い女性にバストのサイズを聞くなどといった、現在の一般社会においては間違いなく性的いやがらせとして糾弾される発言も、さんまには全くの悪気がなく、何がよくないのかさっぱり分からない(最近はドラマで共演している長澤まさみにも、この点を非難されているようだ)。ヤンタン土曜日というのは言ってみればさんまの番組であり、。これは一般の会社などでわざわざセクハラに関する勉強会などが開かれたり、これに対してある世代以上の男性が違和感を覚えている様子などはオレも実際に見ている。リスナーの大半はさんまファン。よって、こういった時代錯誤的なセクハラ・メンタリティーを好む層の人たちに支持されているのだろう。もちろん若い世代の中にもこういうのを好む人たちもいるだろう。アシスタントにこのノリが通用しないとさんまは不愉快になるので、なんとか相槌を打ったり嫌がってみたりというのが、この番組のおなじみのパターンのように思える。ショージは時々さんまの行き過ぎにストップをかけるような役割を果たすが、基本的にはさんま、ショージとアシスタントの2人という対立項が見えていたように思う。

しかし、これは先週あたりから気付いたのだが、この構図に若干変化が現れているように思うのだ。特にオープニングなどはさんまがその週にあった出来事や妄想トークを嬉しそうに話すのだが、以前はこれに同意したりフォローする役割が多かったように思えるショージが、さんまにつっこみを入れているケースが多いように思えるのだ。これによって、高橋愛と道重さゆみにとっても自由につっこみやすい空気にになっていて、番組自体の明るいトーンにつながっていると思う。さんまの妄想を3人が面白おかしくつっこみ、それに対してさんまも時々自虐的なことをいってみたり怒るふりをしてみたり、この役割を楽しんでやっているようにすら思える。若い頃のさんまがタモリやビートたけしから「お前は最低の男だね」などと言われて、とても嬉しそうにしていたことを思い出すのだが、さんまはそもそもこういう役割そのものが大好きなのではないだろうか。

さんまとショージの中高年コンビがネチネチとセクハラっぽいことを言ってアシスタント嫌がるのを楽しんでいるような嫌な感じが以前にはあったが、ショージがさんまへのつっこみの役割を強めることによって、より開放的な空気に変化している。やはり、天然なのか計算なのか知らないが、道重さゆみがここ数週間、さんまに対して「これを機にどうですか、私なんか」「さんまさんは失恋したわけじゃないですか」などの果敢なつっこみをやり続けたことも多少なりとも影響していると思う。そして、これはさゆが親方ネタでさんまからネチネチと責められて凹んだことに対する復讐なのではないか、というのがオレのおそらく深読みしすぎの妄想なのだが。

「道重親方のコーナー」は相撲の出囃子にのせて、高橋愛がコーナーの紹介をする。この途中でさんまが何やらクスクス笑っている。高橋愛のコーナー説明が終わった後、さんまがさゆに「お前、何顔沈んどんねん」と言う。「いや、親方浸透してるなあと思って」と、元気が無さそうなさゆ。ヤンタンではすっかり親方という呼び方が定着し、リスナーの投書もほとんどがさゆのことを親方と呼んでいる。当初は他メンヲタのアンチが嫌がらせでやっているのではないかとも言われていたのだが、そもそものヤンタンファンがさゆの面白さを認めて、愛称として親方と呼んでいるような状態である。

最初のネタは「僕の母はモーニング娘。のことをおニャン子って言い間違えます」というどうってことのないもの。さんまの反応も「あー」と薄く、さゆも「でも、よくありそうですよね、これは」と冷淡な感想を述べる。その後、さんまが最初は夕ニャンは関西ではやっていなかったなどと話を広げようとするが、ネタがネタだけにいまひとつ盛り上がらない。なぜかここでさんまがDef Tec解散だとかMONKEY MAJIKだとかの話をする。さんまアンチの間ではこういう若者の流行をフォローしておこうとする姿勢そのものが必死な中年っぽくて痛々しいという意見が多いようだが、オレは勉強熱心で立派だと思う。ここで「長澤まさみちゃん、好きなバンドなんやっけ」というさんまに対して、またしてもさゆが「RADWIMPS」と答える。さんまはいつまでたってもRADWIMPSの名前を覚えられない。しかし、長澤まさみに気に入られるためにCDを聴いたり曲を覚えたりしようとしているようだ。自分の好みではないため、全く覚えられないらしい。

ヤンタンで長澤まさみが好きなバンドということでRADWIMPSの名前が出た時に、さゆがこれを知っていたわけだが、これに対する2ちゃんねるでの反応が異常だった。さゆはディズニーしか聴かないと言っていたくせに、こんなマイナーなバンドを知っていた。女の子がこういうバンドを聴きはじめるのは絶対に男の影響に違いない。だからさゆには男がいるはず。さゆには裏切られた。もうヲタやめる。なぜこういう反応になるのかよく分からないし、おそらくアンチの工作に違いないと思っていたのだが、あながちそうでもないのが痛々しい。それはそうとして、そもそもRADWIMPSは最新アルバム「RADWIMPS4~おかずのごはん~」がオリコンTOP5に入るほどの人気バンド。特にさゆと同世代の10代には絶大な人気を誇り、歌詞に共感するファンが多い。AJIAN KANG-FU GENERATIONなどとファン層がかぶっているようだ。「お前よう知ってんの、RADWIMPS?」とさんまに聞かれ、さゆは「すごい流行ってて、いま高校生とかで」と答えていた。

高橋愛が「では、道重親方、番付は?」と言った後、「よーっ!」といった何やらよく分からないSEが流れ、さゆが番付を発表する。「よこづなー」とさゆが言うと、愛ちゃんの録音による「ごっつぁんでーす!」というかわいい声が流れる。番組的には盛り上がる場面のはずなのだが、さんまとショージは「え?」「こんなんで横綱?」「意味ないで」と散々な反応。愛ちゃんまでもが「横綱か?」と言っている。確かにネタもそれほど面白くなかったし、さゆ本人も反応が冷たかった。これに対するさゆの弁明は「やっぱ一発目は大事だなと思って」。この判定基準のよく分からなさは、「こんうさピー」の「ダジャレンボー将軍」でもいかんなく発揮されていたもので、こっちがいつも一人で心の中で思いながら面白がっていたつっこみを、さんまやショージがやってくれているという感じ。これは予想通りだった。「心広すぎました?」というさゆに対し、ショージは「心広いとかそんなんじゃなくて」、愛ちゃんまでもが「ようあるやん、だって」、さんまがこれに被せて「ようあるし、お前、そんなにたいした。。。」、さらにショージが「たいしたもんじゃないよ、それ」と、まさにフルボッコ状態。「えー、そんなー、責めないでください」というさゆがかわいくて仕方がない。

次のネタもあまり盛り上がらなかったのだが、一発目のよりは良かったという空気だった。そして、道重親方ことさゆの番付は、いきなり最低評価の「幕下」。「お前わかってないやろ」「前のより今の方がましやないか」などと散々な言われよう。前のネタのフルボッコ以降、さゆの発言が減っていたことからも、おそらくちょっと凹んでいて、反省した結果、全く両極端の幕下にしてしまったのだろう。

最後のネタは父が宝くじの番号を書き換えて当たったことにしようとしたというものだったが、これにはさんまやショージが、これは詐欺だから本当だったらすごいことだと反応する。「すごいんですよね」と、念を押すように何度も聞き返すさゆ。さんまが昔、奈良で白い鹿の写真を撮ったらお金をもらえるというのがあって、スピッツに角を付けたのを写真に撮って持って行ったらえらい怒られたというエピソードを話し、笑いが起こる。道重親方ことさゆの番付は、「すごいんですよね」とさらに念押しした上で、「よこづなー」。このお約束ともいえる展開にさんまとショージも笑う。「もうええわ」「おもんないわ」「基準がぜんぜん」などとさんまとショージが呟くが、さゆは笑っている。このネタの質とコーナーの企画の中ではよく頑張ったと思う。

「リスナーを癒せません」のコーナーでは、高橋愛が不調。さんまに「やる気無いのか?」と言われる始末。新コーナーを回さなければならないプレッシャーでそれどころではなかったという弁解で、さんまが許す。さゆは「見せてあげようか?」「ねぇ、何もしないの?」という二つのネタを読むが、いずれもかわいらしいセクシーがうまく表現されていて、さんまも絶賛していた。ショージが「横綱!」と判定すると、愛ちゃんの「ごっつぁーんでーす!」のジングルが流れる場面もあった。さんまは「アホっぽくていいよー、分かってる、分かってる」と上機嫌だった。「道重の方が経験あるみたいやなあ、こうして見てみると」というのに対しては、「無いです」と反論していた。

この他にも、「村上ブログ」のコーナーで、「交渉する」というのがうまく読めなかったさゆに対し、さんまが正しいアクセントを教えるという場面もあった。「交渉」「交通事故」などに混じって「交尾」などと言っていたのだが、さゆは素直に「こうび」と言い返していた。

また、オープニングでは台風についての話題があり、さゆが台風は怖いけどわくわくすると言うと、さんまはお前はたぶん怖い男が好きな傾向があるから恋愛気をつけた方がいいと言う。これに関連して、さゆの好みの男性のタイプを聞いていく。これまでは王子様としか答えなかったさゆだが、ここでは結構具体的に答えていた。さんまの相手から話を引き出す技術に感心させられる。さんまの怖い男のイメージの例えで、浅野忠信、オダギリジョーの次が安岡力也だったのには笑ったが。さゆは誰にも関心がない、もしくは知らない様子だった。

「でも、さゆみ、お父さんがめっちゃ優しいんですよ。だから、お父さんみたいな人はやなんです。すごい、もっと厳しい人がいいです」

「眉毛濃い人とか好きです。なんかいっつも眉間に皺寄ってるような人とか」

さゆが好みの男性のタイプについて、容姿のことを語るのは珍しいのではないだろうか。というか、オレは初めて聞いた。

エンディングではさゆがネタを仕込もうとするが、さんまに見破られ、あれこれつっこまれる。「一番最後に分かります」と言うさゆに対し、「何がや?」「最後に何かあるんや」などとさんま、ショージ、愛ちゃんがプレッシャーをかけていく。「でも期待しないでください、たいしたことじゃないんで」というさゆに対しては、さんまが「元々これっぽっちも期待してないから、安心していただいていいんですけど」と言いつつも、最後の最後に「お前、エンディングあせってるやろ、なんか知らんけど。まだやで。あと10秒あるから。10秒で、その後なんかあんねんな。おう、分かった。期待するから。ね、何を言うねん、この何秒で」とお約束的な前振りをする。「お相手は明石家さんま」「村上ショージ」「モーニング娘。の高橋愛と」に続いて、元気いっぱいに「道重親方でしたー!!」。しかし、その後には沈黙と愛ちゃんの失笑。ショージが「何や?」と呟き、さゆが「だから期待しちゃダメって言ったじゃないですか」と言う。愛ちゃんの「さようならー」で番組は終了。

それにしてもこの番組のエンディングでは、なぜイーグルスの「テイク・イット・イージー」がかかるのだろう。

「道重親方のコーナー」でのメチャクチャな番付、「リスナーを癒せません」でのエロキャワ路線、アクセントを突っ込まれるパターン、さんまに対する遠慮のないつっこみなど、さゆの今後の方向性を示唆する要素がいくつも見出せた今回の放送だった。現在のさゆはボブ・ディランでいうと「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」、ビートルズでいうと「ラバー・ソウル」の時期という気がするのだが、どうだろう。いずれも衝撃的なデビューを飾ったわけだが、この時期を境に大きな進化を遂げ、いずれも最高傑作はこの後に発表されている。もちろん、初期の作風の方が純粋で優れていると評価する原理主義的なファンも存在するが、世間一般でのポピュラリティー、及び歴史に名を刻むアーティストとしての進化は、この時期の変革ゆえに実現したものである。

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